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【タイマ】タイムスイッチとは?種類と配線、結線方法を解説

2022年12月30日

タイムスイッチは、時間帯を指定して電源のON、OFFを制御できる機器です。

制御盤内にてマグネットスイッチやリレーと組み合わせて制御電源を制御したり、照明器具や換気扇など電流値の高い電源を接点で直接オンオフするといった使い方をします。

電気工事士試験の技能試験においても、タイムスイッチを端子台として問題が出題されています。

実務ではまだ使用していない方もいるかと思いますので、タイムスイッチの概要と結線方法などを解説していきます。

電気工事士の施工では、24時間設定タイプのボックス形を使用することが圧倒的に多いのでそちらをメインに説明していきたいと思います。

タイムスイッチとは

タイムスイッチは、制御盤内にてリレーシーケンスを組んで複雑な回路でも使用されますが、電気工事を施工する中で身近なものは照明などの電源の自動化です。

タイムスイッチは前述の通り、時間帯を設定して電源のスイッチの入り切りを制御できる機器となります。

照明器具や換気扇など、毎日決まった時間に点灯し(動き)、決まった時間に消灯(止まる)させたい場合に使用されます。

営業時間が決まっている店舗の看板や外灯など、運用時間が決まっている機器に対しては、スイッチを操作することなく自動化されますので、省エネとともに手間を省くことができます。

構造としては、内部に電子機器やモーターが組み込まれており、電源により内部の機器が駆動し、設定時間になると接点がオンオフします。

そのため、片切スイッチと違い常に電源が必要となります。

図記号はタイムスイッチの頭文字でTSです。

タイムスイッチ記号

タイムスイッチの形状の違い

ボックス形

タイムスイッチボックス形

ボックス型は照明器具などの電源を直接制御する際に使用され、電気工事士にとって最も身近なタイムスイッチです。

外部のウオルボックスの中に設置することが多いです。

盤組込形(協約形)

協約形とは盤に組み込むことを前提に作られているものです。

JIS規格により寸法が定められており、各メーカー間でサイズの互換性があるため、盤内リプレースの際に他メーカーに取り替えることができます。

盤製作の時点で組み込まれてることが多いので、電気工事士が直接触ることは少ないでしょう。

計装工事屋さんが盤改造で触ることがあります。

パネル取付形

パネル取付形は盤の表面に埋め込まれているタイプです。

盤の扉を開閉することなく、設定状況を確認することができます。

こちらも盤屋さんが盤製作で組み込むものですので、電気工事士などの施工側で触ることは少ないでしょう。

動作周期による違い

動作周期は「24時間」、「1週間」、「1年」があります。

毎日同じ動作をしたい場合は24時間タイプ、1週間おきに同じ動作をしたい場合は1週間タイプ、1年おきに同じ動作をしたい場合は1年タイプを使用します。

電気工事では、毎日同じ動作を繰り返す24時間タイプが圧倒的に使用率が高いです。

停電補償の有無

停電補償なしタイプ

停電補償がないタイプは、内部の同期モーターで電源電圧の周波数から時間を計測しています。

停電補償ありタイプに比べ安価ですが、電源が喪失すると現在時刻の設定が停止します。

そのため、落雷や事故による思いがけない停電や、工事による停電の間は設定時刻が狂ってしまいます。

施設内に事情を理解し、適切に保守管理ができる方がいない場合は停電補償タイプを設置することをおすすめします。

停電補償ありタイプ

停電補償タイプは、電子式やクォーツモータータイプが該当します。

停電中においても補償時間内であれば現在時刻の設定を記憶しています。

内部に停電補償用の蓄電池を内蔵していますので、電源が喪失しても電源を供給することができます。

停電補償時間は短いタイプでも300時間となりますので十分な時間ですよね。

内線規定においても停電補償ありのタイムスイッチ設置が推奨されています。

回路構成による違い

タイムスイッチは負荷と電源が別のタイプと共用するタイプがあります。

電源別回路タイプはタイムスイッチ専用の電源をタイムスイッチに配線する必要があります。

その場合、負荷側の配線は、普通の片切りスイッチと同じ配線となります。

電源同一回路タイプは負荷と電源が同じ場合に使用されます。

結局どれを選定すればいいの?

種類が多すぎて結局何を選定すればいいかわからなくなりますよね。

ダイヤル式

電気工事において、外部照明や換気扇を決まった時間にオンオフする制御をしたい場合は、基本的に24時間、同一回路のボックスタイプを選定するとよいと思います。

また、上記で推奨の通り値段も大きく変わりませんので停電補償タイプがおすすめです。

100V200V兼用ですので安心です。↓

あまり状況としてはないですが、何かしらの理由で電源を別にしなければいけない場合は電源別回路タイプを使用します。↓

注意していただきたいのが、別回路タイプは渡り線を入れれば同一回路タイプとして使用できますが、逆は不可能です。

お好みで電子式も

また、好みにより電子式の液晶表示もラインナップがあります。

電子式の場合は100Vと200V用にわかれていますので注意しましょう。

・停電補償タイプ 同一回路 AC100  24時間

・停電補償タイプ 別回路 AC100  24時間

・停電補償タイプ 同一回路 AC200  24時間

・停電補償タイプ 別回路 AC200  24時間

ダイヤル式同様、渡り線を入れることで電源同一回路タイプとして使用可能です。。

ポイント

・24時間タイプ

・停電補償付き

・渡り線の入れ忘れをしなければ別回路タイプでどちらも対応

・ダイヤル式と電子式はお好みで

・電子式は100V200Vに注意

タイムスイッチの自動点滅器の配線、結線方法

配線方法

配線方法は下図の通りとなります。※アース(接地線)は考慮していません。

タイムスイッチは必ず電源が必要になります。

電源別回路の場合は電源を単独で配線し、違う回路で負荷を制御する配線です。

同一回路の場合は、電源と器具の間にタイムスイッチが入る配線となります。

結線方法

タイムスイッチは基本的に4線式となります。(入力2線、出力2線)

2線が電源として入力され、内部のスイッチを介して負荷側へ出力されます。

端子台には4つ端子があり、「S1、S2、L2、L1」と割り振ってあります。

「S1、S2」に電源が入力され、「L2、L1」から負荷へ出力されます。

接点(スイッチ)はS1とL1の間にありますので、S1には電源のLive側

・電源同一回路の結線方法

電源が同一の場合は、シンプルに「S1、S2」に電源を接続し、「L2、L1」に負荷を接続します。

S1とL1がlive(黒線)となるように注意しましょう。

・電源別回路の結線方法

電源別回路の場合は一つの電源を「S1、S2」に入力し、「L2、L1」は片切りスイッチとして使用します。

そのため、「L2、L1」端子の線と、もう一つの電源と、機器とでスイッチ結線をする必要があります。

電源別回路タイプは「S2とL2」間にジャンパー線(渡り線)を接続することによって、電源同一回路タイプとして使用することができます。

接続方法は下図のとおりです。

電源同一回路タイプとは、接続方法が異なりますので注意しましょう。

タイムスイッチと自動点滅器の組み合わせ

タイムスイッチは、決まった時間でのみ、機器のON、OFFを制御します。

そのため、照明器具のオンオフを制御する際、季節に応じて日没時間で点灯し、日の出時間に消灯するといった制御ができません。

そういった場合に、周囲の照度を検知してオンオフできる自動点滅器と組み合わせて使用します。

タイムスイッチと自動点滅器の弱点を相互に補うことにより理想の制御が可能となります。

自動点滅器についてと、自動点滅器とタイムスイッチの組み合わせについては下記記事を参照ください。

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まとめ

まとめ

  • タイムスイッチは指定した時間で電源をオンオフする機器
  • 様々な形状があるが、施工として使用するのはボックス型
  • 電気工事では24時間式がよく使用される
  • 停電補償タイプが推奨される
  • 電源同一回路と電源別回路があるので注意する
  • 自動点滅器との併用でより理想の制御が可能

電源を時間制御できる、タイムスイッチの説明でした。

電気のオンオフは手元スイッチだけではなく、場所や状況に応じ、他の機器を併用して制御することができます。

タイムスイッチは、施工図で指示されることもありますが、元請けとして工事を受注した際には是非お客様に提案してはいかがでしょうか。

それではまた、ご安全に!

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