電気設備の日常の点検業務、電気工事竣工時の使用前点検等、電圧測定をする機会は多いかと思います。
電圧計が設置されている場所は表示を確認すれば済みますが、そうでない場所は活線部にテスターのプローブを当てて電圧測定しますよね。
今回は、ありそうでなかった「非接触で電圧測定」できる計測器「HIOKI PD3259-50」を紹介、レビューします。
また、単なる測定のみでなく現場での活用法も併せて紹介していきます!
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PD3259-50の概要
基本スペック
| 検相機能 | 正相, 逆相 (三相3線, 三相4線), 欠相予測機能, 接地相を予測 (三相3線) |
|---|---|
| 測定項目 | 三相交流電圧 (線間電圧, 対地間電圧), 周波数 電圧測定確度: ±2.0% rdg. ±8 dgt., 周波数測定確度: ±0.5% rdg. ±1 dgt., 応答時間: 3秒以下, 表示更新レート: 500 ms |
| 測定対象 | 被覆電線 (IV, CV 相当), 金属部, ※シールド電線不可 三相 AC 90.0 V〜520.0 V (45 Hz〜66 Hz) |
| 接続可能導体径 | 仕上り外径φ 6 mm〜30 mm IV電線: 8 mm^2〜325 mm^2 相当 CV電線: 2 mm^2〜250 mm^2 相当 |
| 対地間最大定格電圧 | AC 600 V (CAT Ⅳ) |
| 防じん・防水性 | 本体 (電圧センサ部を除く): IP54 (EN60529) |
| その他機能 | ホールド機能, 表示部バックライト機能, ブザー機能, オートパワーオフ, 電池消耗警告, ドロッププルーフ (コンクリート上1 m) |
| 電源 | 単3形アルカリ乾電池 (LR6) ×4, 最大定格電力: 3 VA, 連続使用時間: 5 h (表示部バックライトオフ, 待機状態にて, Z3210未装着) |
| 寸法・質量 | 84W × 146H × 46D mm, 590 g (電池装着時), ケーブル長: 0.5 m |
| 付属品 | 単3形アルカリ乾電池 (LR6) ×4, 取扱説明書 ×1, 携帯用ケースC0203 ×1, カラークリップ (赤2, 青2, 黄2, 白2), スパイラルチューブ (黒1) |
基本的な機能としては、三相回路の検相確認と電圧測定ができます。
仕様ですと電圧測定は三相交流のみのとなっていますが、私が使用したところ単相三線式の回路にも電圧が表示されました。
ただし、誤差があるかもしれませんので単相の場合は参考程度としてください。
最大の特徴は非接触で電圧測定可
測定部分のセンサーは、非接触の検相器と同じようにクランプタイプ(挟むタイプ)になっています。
センサーに金属露出部分がないので、テスターのように活線部分に直接接触させる必要がありません。
よくある電圧測定時にテスターのプローブを活線部分の線間に接触して短絡といった事故になる心配がなく、安全に測定することができます。
検相機能もついてる!
一般的には検相、電圧測定はそれぞれの計測器を用いて、別々に測定する必要がありましたが、PD3259-50は二つの機能がありますので、クランプ一つの動作で完結できる優れものです。
無線通信で専用アプリやエクセルにデータ出力
Bluetooth通信でデータを専用アプリに転送し、不平衡率・ベクトル図を確認できます。
また、同じくBluetooth通信で Excel帳票に転送入力できるので、試験成績書などにわざわざ入力しなくても帳票作成することができます。
無線通信をする場合はワイヤレスアダプタがセットになっている「PD3259-90」を購入しましょう。
PD3259-50 のレビュー
見た目とサイズ感

ケースは布製で、計測器が余裕をもって収納できるくらいのサイズ感です。

画像のような感じで、チャックが大きく開き、ケースも余裕があるので、収納時はストレスなく収めることができます。
ケースの内側はポケットがありますので、取説の収納に最適です。

計測器自体のサイズ感は片手で持てるくらいの大きさですが、一般的な計測器やテスターに比べると高機能ということもあって大き目です。
個人的にはこの程度でしたら持ち運びにストレスはないです。
実際に測定してみる

使用方法はクランプをケーブルに挟むだけでとても簡単です。
かれだけで各選管電圧と検相を同時にできてしまいます。
一人で測定して記録する場合は計測器を常に手にもつ必要があるので、その場合はマグネット付きストラップをオプション購入がおすすめです。
私は購入していないのですが、置く場所がないときにわずらわしさを感じるので購入検討しています。
マグネットで盤などに張り付けておくことができますので格段に測定作業が楽になりそうですね!
画面表示

表示画面も大きくとても見やすいです。
検相と電圧が同時に確認できるので表示切替も必要ありません。
また、テスターの場合は各線間電圧ということで3回測定する必要がありますが、 PD3259-50 の場合は一発でRS、ST、TRが測定できます。
(画像は全部100Vですが、ダウントランスを使用した三相100Vという特殊?あまり見かけない回路方式ですので気にしないでください)
PD3259-50 メリットデメリット
【メリット】
・非接触で測定できる
・検相器とテスターの機能が1台でまかなえる
・各線間電圧を一発で測定できる
【デメリット】
・本体サイズが若干大きい
・接触式テスターに比べ測定確度が若干劣る
・価格が高い
正直、かなり優秀な計測器なので大きなデメリットはないですが、あえて挙げると上記になります。
どんな場面で役に立つ?
計測器としての使用方法だけではなく、電気工事を施工するにあたってかなり役に立つ場面があります。
それは、ケーブルの途中で電圧を測定したい時です。
例えばたくさんのケーブルを切断して新しいケーブルにジョイントするといった際、間違いなく同じ回路でジョイントされているかの確認として、ブレーカーとの相対確認で役立ちます。
ジョイントしたケーブルにPD3259-50をセットし、ブレーカーを投入して電圧が表示されれば回路チェックはOKということになります。
このようにケーブルの途中で確実に電圧を測定したい場合は、検電器ですと電磁誘導等の誤動作で信頼性に欠けるので、PD3259-50はおすすめです。
使用上の注意点
電圧測定値はあくまで参考値
非接触という特性上、接触タイプに精度はやはり劣ります。
測定値を提出する「試験成績書」としての使用ではなく、あくまで検電と検相を目的とするよ良いです。
シールドケーブルには使用できない
非接触の仕組みとして、ケーブルの外側に発生する電界を利用して測定しています。
その特性上、シールドケーブルの場合シールドで電界が消えてしまいますので、使用することができません。
口コミ
その他口コミを集めてみましたので参考にしてみてください。
検電と電圧チェックが一発でできるので、工事写真撮影が大変楽です。
引用:amazonカスタマーレビュー
ただ、クリップ部分が幅広のため、スペースの狭いところは苦労します。
検相するだけなら、クリップが大きくて使えないことが多いので、他の非接触タイプの検相器の方が使い勝手が良い。
引用:amazonカスタマーレビュー
電圧の値はDMMでの測定値と誤差が大きいので、目安にしかならない。
せっかくなら単相の電圧も測定できるようにできなかったのだろうか、そうすればもう少し用途があるのだが。
検電と電圧チェックが一発でできるというメリットがある一方、クリップが大きいという意見がありますね。
ほかにも電圧誤差が大きいや単相電圧が測定できない等の意見も見受けられます。
まとめ
価格は高いですが、上記で紹介したように、非接触で電圧測定したいシチュエーションは必ずあります。
接触タイプに比べ、測定値の誤差が出る可能性がありますので、試験成績書に使用するというよりかは、検電と検相を主に使用するとよいです。
ケーブルの途中での電圧チェックと相確認は間違いなくこの非接触タイプでしかできないので、会社に1台あるといいかもですね!
それではまた、ご安全に!