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【知ってると特!】電動機(モーター)の容量(kW)を電流(A)に変換する計算式!なぜその数字になるのか?根拠も解説

「このモーター、定格電流は何アンペアくらいになるの?」

現場でふとお客さんなどに聞かれた際、即答できたらかっこいいですよね。

設計図から設備の規模感を読み取ったり、ブレーカーの選定検討をその場で行ったりするために、「電動機の容量(kW)を電流(A)に変換する」ということができると一歩上の技術者になれます。

また、ケーブルのサイズやブレーカーのサイズは、基本的に電流値をもとに設計、選定されるので、電流値を把握することが重要になってきます。

設備手帳を持ち歩いてスペック表を確認することも素晴らしいのですが、瞬時に計算できると便利ですよ。

今回は、現場で使える「概算式」と、なぜその数字になるのかという「理論的根拠」、そして必ず押さえておくべき「内線規程」の考え方までを解説します。

結論:kwに4をかける

結論としては、モーターのkw数に4を掛ける、ただこれだけです。

すごく簡単ですよね!

現場の忙しい場面では、瞬時に電流値を予測する必要があります。以下の係数を目安として覚えておきましょう。

  • 三相200Vの場合:容量kW×4=電流A

※これはあくまで概算値です。最終的な選定には必ずメーカー資料を参照、及び内線規程の選定表を参照してください。

三相200Vについては、内線規程にて下記記載があります。

2.前項でいう電動機の定格電流の合計として、200V三相誘導電動機については、定格出力1kW当たり4Aとすることができる。

引用:内線規程3705-6-2

なぜこうなるのか?計算の根拠

この係数「4」という数字は、どこから来ているのでしょうか。

物理の公式から紐解きます。

三相電源は単相のように単純なオームの法則では計算できなく、力率や効率が絡んできますので、三相誘導電動機の出力 P は、以下の公式で表されます。

P =√3×V×I×cosθ×η
(P:出力[W], V:電圧[V], I:電流[A], cosθ:力率,η :効率)

これを電流 I について解くと:I =P÷ (√3×V×cosθ×η)

ここで、一般的な電動機の特性として「力率(cosθ)=0.85」「効率(η)=0.85」と仮定し、電圧 V=200Vを代入します。

I = (1000×kW)÷(√3×200×0.85×0.85)≒kW×4

つまり、この「4」という係数は、現場のモーターが持つ一般的な「力率」と「効率」の掛け合わせから導き出されているのです。

電動機容量(kW)別 電流(A)概算早見表(三相200V)

参考に三相誘導電動機の定格電流の早見表を載せておきます。

おおよそ約4倍になっていることがわかります。

電動機容量 (kW)概算定格電流 (A)選定ブレーカー目安 (A)
0.2約 0.75
0.4約 1.45 - 10
0.75約 2.610 - 15
1.5約 5.315 - 20
2.2約 7.720 - 30
3.7約 13.030 - 40
5.5約 19.340 - 50
7.5約 26.350 - 60
11約 38.575 - 100

【重要】選定時は「内線規程」と「メーカー仕様書」を基準にする

計算式で導き出した電流値は、あくまで「選定の検討を開始するための目安」です。

現地調査などで大まかな感覚をつかむ程度で活用してください。

実際の設計施工においては、内線規程が示すルールが絶対的な基準となります。

  • 電線の太さ選定:電動機の配線は、その定格電流の1.25倍以上の許容電流を持つものを使用しなければなりません。
  • 遮断器の選定:始動電流による誤動作を防ぐため、内線規程に基づく適切な過電流遮断器の倍率を考慮する必要があります。

計算で導いた数字は「電気的な目安」ですが、内線規程は現場の安全を守るための「絶対ルール」です。

遮断機選定の際は、メーカー仕様書に「~AT」というように指示されていることが多いのでそのまま選定できます。

メーカー仕様書に記載がない場合は、内線規程3705-1表~3705-3表の選定表を参考に選定しましょう。

計算でベースを理解した上で、最終的な選定は必ず内線規程やメーカー技術資料というバックボーンを確認する癖をつけてくださいね。

×4の数値はあくまで概算値!
実際の設計は「内線規程」や「メーカー仕様書」を参照!

さいごに

今回紹介しました、電動機の概算電流値は知っておくととても役に立つものかと思います。

客先に聞かれたときにすぐに答えることができたり、現調時に「ここに~sqのケーブルがいるな」といった施工のイメージを立てるのに重宝します。

ただし、あくまで概算値のなりますので実際の設計の際は、必ず内線規程やメーカー資料を参照することが必須です。

それではまた、ご安全に!

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