工事商談段階で実施する現場調査では、正確に見積書を作成するために正確に現地の状況を把握する必要があります。
作業状況の想定、機器・材料の選定、搬入経路の確認等、チェック事項がたくさんあるかと思います。
この記事ではそんな現調時に役立つ便利グッズと必須道具を紹介していきます。
現調を手間なく進めたい、現調時にあれがないこれがないといった状況を回避したい方は是非ご覧ください。
また、業種共通の道具から電線のサイズ選定や分電盤の開閉など電気工事に特化した道具も紹介しています。
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現調時の必須道具
それでは早速、現調時の必須道具を紹介します。
一般的に現調では必ず必要になるものですので要チェックです。
必須道具
- スケール(コンベックス)
- 脚立
- ヘッドライトまたはハンディライト
- 計測器関係(絶縁抵抗測定器、テスター、検電器等)
- デジカメ
- 200番の鍵
スケール(コンベックス) タジマWマグ

スケールは現調ではかなり使いますので、もってこないと現調になりませんよね。
機器の収まりの寸法、ケーブルの敷設距離等、使用場面は多いです。
上記のタジマWマグは本体下部と爪の先端にマグネット(磁石)が付いていることが特徴です。
本体下部のマグネットは金属管、ケーブルラック、鉄骨、LGSなどの金属体に本体を置くことで固定できますので、現調などの一人作業時に重宝します。
落下防止ストラップが付属していますので仮に外れてしまっても落下の心配がありません。
また、先端のマグネットは高い位置や離れてる位置の計測時に先端がくっつきますので先端が垂れることなく計測しやすいです。
アタッチメントも付属していますので、腰に装着して着脱も楽チンです。
脚立

高い位置に配線がありますので、電気工事の現調では脚立が必須です。
現場の状況によりますが、天井裏をのぞくことが多くなると思いますので最低でも6尺は必要になります。
上記の脚立は足が伸縮可能ですので5尺と6尺に対応しています。
また、片方伸縮することによって、階段やスロープ等の傾斜がある部分に設置することができますのでおすすめです。
ヘッドライトまたはハンディライト
天井裏やEPSなどの薄暗い場所では照度確保が必要になります。
確認、記録でも重要ですが、足元が暗かったりするとつまずいたりして転倒の原因となります。
現調で災害は悲しいですので照度を確保して現調しましょう。
ヘルメットをする場合は両手が空くのでヘッドライトがおすすめです。

レッドレンザーH8Rは充電式のヘッドライトで付属のUSB充電器で充電できます。
一回の充電で約8時間持ち、乾電池の交換という煩わしさから解放されますね。
現地で充電が切れていたという場合は乾電池にも対応しています。
そして、充電タイプのヘッドライトは重たいイメージがありますが、H8Rのバッテリーは単三乾電池と同形ですので、本体重量は電池含み158gととても軽いです。
ヘルメットも着用するため、首への負担を軽減できます。
照射範囲と照度を調節可能で、照度は最大600lmと狭い部屋でしたら全体的に明るくなるレベルのハイパワーヘッドライトです。
ヘルメットをしない場合はハンディライトがおすすめです。

ジェントスのワークライトは充電式のライトで付属のUSB充電器で充電します。
小型で重量も280gと持ち運びに便利なため、現調程度でしたらさっとカバンにしまえますのでおすすめです。
折りたたみ式で180度回転するため色々な角度から照射可能です。
底面にマグネットがついてますので分電盤などにくっつけて照らすことができます。
明るさも最大550lm、最大の明るさでも充電が3時間もちますので、現調程度でしたら充分ですね。
計測器関係
電路の充電確認や回路チェックなど、状況に応じて計測器関係が必要になります。
検電器、テスターは基本的には必須となるでしょう。
電流値の測定ではクランプメーター、絶縁改修する場合は絶縁抵抗測定器が必要になります。
現調内容により判断して持っていくようにしましょう。
各機器の内容は下記記事をご覧ください。
デジカメ
現場の状況や体が入らない場所や天井裏の撮影の記録に必須ですね。
もちろんスマホでも問題ありません。
しかし、お客様によってはスマホによる撮影を快く思わない方もいらっしゃいます。
状況に応じて使用しましょう。
200番の鍵
タキゲンの200番の鍵は盤の7〜8割程度の解錠が可能です。
電気屋さんの必需品の鍵ですね。
現調の際はあちこちの盤を開けることになりますので必ず持っていくようにしましょう。
現調時に便利なグッズ
次に必須とまでは言いませんが、あると便利なグッズを紹介します。
便利グッズ
- クリップボード(magflap)
- 盤用マルチキー
- ケーブルゲージ
- レーザー距離計
クリップボード(magflap)

現調の記録は結局手書きが一番ではないでしょうか。
ちょっとした絵やメモを図面に書き記す際にクリップボードを使用しますよね。
マグフラップはマグネットを利用した便利なクリップボードです。
上下にクリップがついているため、紙を上下両方で止めることができます。
外部や屋上などで強風だった場合、紙がめくりあがるのを防ぎます。
背面にもクリップが付いているため、めくった紙を背面で固定することができます。
また、平面にマグネットが付いているので、盤などに張り付き手順書などの掲示等に役立ちます。
かなり万能なクリップボードですので非常におすすめです。
盤用マルチキー
先ほどタキゲンの200番の鍵を紹介しましたが、たまに対応してない盤があったりします。
その場合、客先に鍵を借用すれば済む話ですが、現地まで行ってから気づいた場合などわざわざ戻るのは面倒ですよね。
そんな時にジェフコム の盤用マルチキーが活躍します。
以下7タイプの鍵に対応した配電盤、分電盤用の合鍵です。
・200番
・No.500(タキゲン)
・0061型(タキゲン現行型)
・0061型(タキゲン旧型)
・No.030(タキゲン)
・A-121-H(タキゲン現行型)
・A-121-H(タキゲン旧型)
ケーブルゲージ

ケーブルゲージとはケーブルの太さ(サイズ)を簡単に測定できる道具です。
ケーブルの引き換え等の現調でケーブルサイズを確認する際、見た目でなんとなくのサイズは予測できますが正確なサイズがわかりませんよね。
大概はケーブルの外装に記載されていますが、奥まったところで見えない、又は活線部なので危険といったことはないでしょうか。
そんなときはケーブルゲージが活躍します。
ケーブルゲージ各ケーブルサイズのくぼみがあるので、そのくぼみにケーブルを当て、ピッタリ合うところでサイズを測定できます。
ジェフコム (デンサン)のケーブルゲージは先端に測定部分があるので、奥まった狭いところでも測定可能です。
また、ケーブルの許容電流も記載されていますので、ケーブル容量まで一目でわかる優れものです。
CVTやIVなどの単芯用とCVやVVRなどの3芯用にわけられていますので、使い分けてみてください。
レーザー距離計
レーザー距離計はレーザーを対象の場所に飛ばし、ボタンを押すだけで本体とレーザーが照射された場所までの位置を測定できます。
ボタンボタン一つですので簡単ですし、高い位置や遠い位置などスケールや脚立を使用しなくても距離を測定できますので現調の効率化に最適のアイテムとなっています。
色々な機能が搭載された効果なレーザー距離計が販売されていますが、電気工事の現調においては数十メートル測れる程度の安価なもので充分かと思います。
上記のレーザー計測器は40mまで計測でき、防塵防湿ですので現場でも安心です。
最低限の機能を備えた安価なレーザー距離計となります。
まとめ
必須道具
- スケール(コンベックス)
- 脚立
- ヘッドライトまたはハンディライト
- 計測器関係(絶縁抵抗測定器、テスター、検電器等)
- デジカメ
- 200番の鍵
便利グッズ
- クリップボード(magflap)
- 盤用マルチキー
- ケーブルゲージ
- レーザー距離計
いかがでしたでしょうか?
必須工具と便利グッズを合わせても大した量にはなりませんので、まとめてカバンに入れておけば安心ですね。
この記事が現場調査のお役に立てれば幸いです。
それではまた、ご安全に!