今回は、点検口を経由せずにスイッチ結線する方法を紹介します。
方法はスイッチボックス内でジョイントしてしまいます。
一般的なスイッチ結線よりシンプルですので、状況によっては割とよく使われる手法です。
現場ではよく使いますが、電気工事士の試験問題や教科書には載ってない方法ですので是非ご覧ください。
この方法はどのような場面で使う?
この方法は、特に住宅で使用されることが多いです。
ご自信のご自宅を見渡してみるとわかるかと思いますが、住宅は大型施設と違い点検口がとても少ないですよね。
浴室や収納部屋などの限られた場所に1カ所なんてことがほとんどです。
スイッチ結線などのジョイント(接続)部分は、点検口などの点検できる場所に設けることが基本です。
完全に隠蔽された点検のできない場所では、後に不具合や増設作業がある場合にどうしようもできないからです。
また、1フロアに1カ所しかない点検口に、無理にケーブルを集めようとするとケーブルが大量に必要になってしまうので、施工と材料の省力化といった面でも良く使われる手法です。
一般的なスイッチ結線のおさらい
一般的なスイッチ結線は、「電源」と「スイッチ」と「器具」からのケーブルを一カ所に集めスイッチ結線を行います。
これは、電気工事士試験でもおなじみの結線方法ですね!
「電源→スイッチ→器具→電源」の電気の流れを意識すれば簡単です。
この方法は、スイッチ結線を一カ所設ける必要があるため、一般的には点検口がある天井裏で行います。
点検口を使わないスイッチ結線の方法
次に、本題の点検口を経由せずにスイッチ結線する方法です。
配線方法
まず、配線方法ですが分電盤からの2芯の電源ケーブルを直接スイッチに配線します。
次に、スイッチから照明器具へ渡りの2芯ケーブルを配線します。
言い換えると、スイッチに電源と照明器具の線を集めるということです。
一般的な配線よりシンプルですよね。
電源→スイッチ→照明の順に渡り配線するイメージ
結線方法
照明器具のほうはそのまま2芯を接続しておしまいです。
そしてスイッチですが、この状態で電源の2芯と照明器具からの2芯で合計4芯ありますね。
スイッチボックスの中でスイッチ結線をしてしまいましょう。
手順①まず電源の黒線をスイッチに接続します。
手順②次に照明器具からきてるケーブルの黒線をスイッチのもう片方に接続します。
手順③最後に余った、電源の白線と照明器具からきてるケーブルの白線をジョイントします。
※スイッチの接続はどちらに接続しても問題ありません。
一般的なスイッチ結線よりも、シンプルで簡単ですよね!
電源→スイッチ→照明→電源の電気の流れは一般的なスイッチ結線とかわりません。
この順番を意識して結線してみましょう。
・電源の黒線と照明の黒線をスイッチへ
・残りの白線と白線をジョイント
この方法の注意点
注意いただきたいのが、この方法はどの状況でも使えるわけではありません。
図のようにスイッチボックスに対してスイッチ1個の場合にのみおすすめできる方法です。
スイッチが多くなると、スイッチボックスに集める電線が多くなりますので、結局別でジョイントを設けた方が楽だったりします。
また、将来的にジョイント部分で電源をとったり、スイッチを増やしたりなど、増設に使うことにも向きません。
スイッチは一個でシンプルに完結できる場所に使ってみましょう。
とはいえ、小部屋など多くの場所で使えますので、時短テクニックとして覚えておくと役立ちますよ!
まとめ
点検口を経由せず、スイッチ結線する方法の紹介でした。
シンプルに「電源→スイッチ→照明」と配線し、スイッチボックスでジョイントしてしまう方法ですね。
使えない場面もありますが、使える場面も多いといった手法です。
是非習得してみてください。
それではまた、ご安全に!