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合成樹脂可とう電線管とは?CD管、PF管、PFD管の違いについて

現場ではおなじみの通称PF管ですが、住宅、大規模現場問わず多くの場所で使用されています。

現代においては、なくてはならない電材であり使用する機会も多いかと思います。

現場ではPF管を使うことが圧倒的に多いですが、CD管やPFD管も状況に応じて使い分ける必要があります。

結論として、CD管はコンクリート埋設専用、PF管は屋内、PFDは屋外や地中での使用が推奨されます。

今回はこれらをくわしく紹介していきます。

合成樹脂可とう電線管とは?

合成樹脂可とう電線管とは、その名の通り「曲げることができる(可とう性がある)」樹脂製の電線管のことです。

金属管に比べて軽く、施工性が非常に高いため、現在の電気工事においては欠かせない存在となっています。

主に以下の3種類が使われます。

  • CD管(Combined Duct)
  • PF管(Plastic Flexible conduit)
  • PFD管(Plastic Flexible Double conduit)

CD管、PF管、PFD管は「合成樹脂可とう電線管」の一部となり、内線規程では合成樹脂管配線の一部として規定されています。電気設備技術基準の解釈では合成樹脂管工事ですね。

樹脂製で自在に曲げることのできる電線管で、ジャバラ状のフレキシブル管です。

曲げることができるので、とても汎用性があり現場では多くの場面で使用されます。

コンクリート内の打ち込み配管、コンセントボックスの立て込み配管、分電盤やプルボックスへの飛び込み、天井裏や露出部分の保護など用途は様々です。

基本的にはVE管(塩ビ管)と組み合わせ、複雑な曲がり部分に使用されますが、上記のように合成樹脂可とう電線管単体で使用されることのがむしろ多いかもしれません。

CD管、PF管、PFD管が主に使用され、この三つは使用場所により使い分けられています。

ケーブルの場合は原則なんでもOK

CD管、PF管、PFDは使用場所に応じて使い分けすることが望ましいのですが、管の中にケーブルを通す場合は原則何を使ってもOKとなります。

電気設備技術基準の解釈の「合成樹脂管工事」の規程は中が絶縁電線の場合に適用されます。

管の中がケーブルの場合は「ケーブル工事」の適用を受けるので、外の配管はあくまで「保護管」扱いであってもなくてもよいものとみなし、種類はなんでもよいことになります。

アース線以外で絶縁電線を使用することはほぼほぼないかと思いますので、ほとんどの場合ケーブル工事ですね。

これはあくまで原則の話ですので、これを踏まえてそれぞれ詳しく説明していきます。

絶縁電線とケーブルの違いはこちら→電線、絶縁電線、ケーブル、移動電線の違いについて解説

関連記事:ケーブルを配管に収める場合の規程は?ケーブル配線は配管が必要ない?CD管の露出について

CD管とは

CD管

CD管の特徴は色がオレンジ色です。

とにかく色が一番の特徴といえます。

CD管は、合成樹脂可とう電線管の中でも一番安価で、構造も1重となります。

そのため、基本的には「コンクリート埋設専用」となります。

管の中がケーブルの場合は前述の通り露出もOKとなりますが、CD管は「自己消化性」がありません。つまり、火がつくと燃え続けてしまします。

その理由から、メーカーもコンクリート埋設以外の使用は非推奨です。

実際の現場はどうかというと、中がケーブルだからといってあえてCD管を使うことはないです。

現場でもCD管は打ち込み(コンクリート埋設)のみに使用することが一般的です。

色がオレンジというところも、露出で使って欲しくないという意図が伝わってきます、、、

目立ちすぎて露出ではみっともないですからね。

【CD管の特徴】
・色がオレンジ
・構造は1重
・原則コンクリート埋設専用
・ケーブルの場合は露出配管可
・自己消化性がない

PF管とは

PF管

PF管は現場で一番多く利用される合成樹脂可とう電線管です。

合成樹脂可とう電線管=PF管というくらい、電気工事ではなじみが深いのではないでしょうか。

色はグレー、ベージュ、白、黒がありますが、現場ではグレーやベージュをよく使うことが多いです。

構造はCD管と同じく1重管ですが、PFDとの間をとって1.5重管なんて言われたりもします。

CD管とは違い自己消化性がありますので、露出配管に利用できます。

ただし、中に絶縁電線を通す場合は地中埋設には利用できません。

第120条 地中電線路は、電線にケーブルを使用し、かつ、管路式、暗きょ式又は直接埋設式により施設すること。

引用:電気設備技術基準の解釈

また、PF管は屋外の使用ももちろん可能ですが、対候性、紫外線に対して難があります。

屋外に敷設して年月が経つとパキパキに劣化している状況をよく見ます。

そのため、屋外に敷設する場合は、下で説明するPFD管を個人的には推奨します。

カップリングやコネクターなどの付属品についても、防水型の選定をお忘れなく!

【PF管の特徴】
・色はグレー、ベージュ、白、黒
・絶縁電線の場合は地中埋設不可
・対候性が弱い
・屋外使用は非推奨

PFDとは

PFD管

PFD管は構造が2重(内側と外側の二重構造になってる)で、非常に高い強度と耐候性を持っています。

そのため、屋外においてはPF管よりも高い品質を担保できます。

見た目は2重管のため、内側が黒くなっているのですぐにわかります。

【FPDの特徴】
・構造が2重管
・内側が黒い
・耐候性が高い

実務での選定(選定表)

管の種類 施設場所 電力線 弱電流電線
小勢力回路
防災設備回路
絶縁電線 ケーブル
CD管 コンクリート埋設

所轄行政機関の
指示に従う

 

屋内(露出、隠蔽)
屋外(雨線内、雨線外)
地中埋設

PF管
PFD管

コンクリート埋設
屋内(露出、隠蔽)
屋外(雨線内、雨線外)
地中埋設

〇:使用可 ✕:使用不可 △:自己消化性であるPF管の使用が望ましい。
参考:未来工業㈱カタログ

 

実務での使用上の注意点まとめ

内線規程や技術基準の規定や、実際での現場の実例から以下の運用が望ましいです。

・CD管・・・コンクリート埋設のみに使用(推奨)
・PF管・・・屋内にのみ使用(推奨)
・PFD・・・屋外に使用(推奨)

CD管は自己消化性がないということで、やはりコンクリート埋設のみに限定したほうがよいでしょう。

PF管とPFD管の使い分けについては、PF管は屋内、PFD管は屋外とするのがわかりやすく推奨されます。

しかし、PF管を屋外に使用することもでき、PFD管はコストがかかるということもありますので、中のケーブルをどこまで品質担保するのか、現場の経費をPFD管にあてられるのかなど、施主との協議を得て最終的には現場代理人が判断することになります。

また、合成樹脂管は基本的に機械的強度は高くなく、美観もよくありません。

敷設場所によっては金属管を使用することも検討することになります。

今回は合成樹脂可とう電線管のお話でした。

それではまた、ご安全に!

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