施工要領

【施工】リングスリーブの最大使用本数と超えた時の対処法。大スリーブで少数ジョイント方法も

2022年4月29日

この記事でわかること

  • リングスリーブの適正本数
  • 最大使用本数以上の接続方法
  • 大スリーブや中スリーブで少数の電線を接続する方法

盤からの電源はとりあえずプルボックスに配線、コンセントまでのケーブルはとにかく電源があるプルボックスに集めて、いざジョイント!「あれ?線が多すぎてスリーブじゃジョイントできないぞこれ」なんてことはないですか?

大スリーブでも最大2mmで5本、1.6mmでも7本です。

つまりそれ以上の電線を接続する場合は工夫をしないといけません。

今回はそんな時に役立つ施工方法とリングスリーブ の適正使用本数を紹介したいと思います。

逆に少ない本数のジョイントだけど大スリーブしかないという時の対処法もご紹介します。

リングスリーブの適正使用本数

リングスリーブ大中小

出典:楽天市場

まずはリングスリーブの最大使用本数を確認しましょう。

下記の本数を超える電線は例えスリーブに入っても規格上接続してはいけないことになります。

また、必ずJISと刻印されたものを使用し黄色の圧着ペンチを使用して圧着してください。

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呼称 同一の場合 適用刃口表示
φ1.6(mm)又は2m㎡ φ2.0(mm)又は3.5m㎡ φ2.6(mm)又は5.5m㎡
E小 特小(メーカーによる)
3〜4
E中 5〜6 3〜4
E大
呼称 異なる径の場合(mm) 適用刃口表示
E小 1.6×1+0.75m㎥×1   1.6×2+0.75m㎡×1 特小(メーカーによる)
2.0×1+1.6×1〜2
E中

2.0×1+1.6×3〜5     2.0×2+1.6×1〜3       2.0×3+1.6×1

2.6×1+1.6×1〜3         2.6×1+2.0×1〜2       2.6×2+1.6×1

2.6×1+2.0×1+1.6×1〜2

E大

2.0×1+1.6×6       2.0×2+1.6×4       2.0×3+1.6×2  

2.0×4+1.6×1   2.6×1+2.0×3  2.6×2+1.6×2

2.6×2+2.0×1  2.6×1+2.0×2+1.6×1

参考:ニチフ

表に記載されているサイズと本数が適正になりますので、しっかりと確認してからスリーブを選定しましょう。

適正ですからこの表より少なくても多くてもいけません。

少ない場合は「電線抜け」多い場合は「電線切れ」を起こす可能性があります。


最大使用本数を超える電線のジョイント方法

ジャンパーさせる

一番大きいサイズの大スリーブでも最大2mmで5本、1.6mmでも7本です。

それ以上はリングスリーブでジョイントできないのですがジャンパー(渡り線)させれば適正本数でジョイントすることが可能です。

例えば2mmの電線を6本ジョイントしたい場合、3本と3本に分けてジャンパー線を入れてあげてから二箇所で圧着します。

そうすれば4本と4本が2箇所ということになりますので中スリーブでジョイント可能です。

リングスリーブ 許容本数超えた場合の接続例

2mmの電線が8本の場合は4本と4本に分けてジャンパー線を入れると5本と5本ですので大スリーブですね。

この要領で大スリーブがない場合などに中スリーブでジョイントするといった方法も可能です。

ジャンパー線は安全を考慮して2mmを使用すると良いでしょう。


※Pスリーブは推奨されない

Pスリーブと赤い圧着ペンチ

本数が多い電線をPスリーブでジョイントするという方法ですがあまり推奨されません。

現場ではよく見られる方法ですが、メーカーのカタログでは単線専用となっています。

ジャンパーを入れるより見た目はスマートですが、できればジョイントを一箇所に集中させなくするか、ジャンパーを入れてリングスリーブ でジョイントするなどの方法をとったほうがよいでしょう。

Pスリーブを使用して「電線抜け」や「絶縁不良」などの事故は聞いたことがないので一応「推奨はしない」という言い方をします。


大スリーブで少ない本数を接続する方法

例えば2本の電線を大スリーブで接続してしまうと隙間が多くなり「電線抜け」の原因となります。

あまり遭遇するシチュエーションではないですが、手元に大スリーブしかなく時間制限のある現場の場合に役立つ方法です。

それは「バカ線を入れる」です。

バカ線とは何かというと使用しない余分な線を入れて適正本数にさせるという方法です。

これで一応品質的にはクリアとなります。

リングスリーブ が大きい場合の接続例

この方法は大スリーブしか手元になくどうしようもない場合に行う方法です。

上の方法のような線を切っていれるのではなく、芯線を長めに剥いて折り曲げる方法でも問題ないですよ!

大スリーブですと先端部が大きくなり見た目もスマートではないので、できれば事前に段取りをして適正なサイズのスリーブを使用したいですよね。



まとめ

まとめ

  • リングスリーブには適正使用法数がある
  • 適正本数でないと「電線抜け」や「電線切れ」をおこす
  • ジャンパーさせれば大量の電線をジョイントできる
  • Pスリーブは推奨されない
  • バカ線を入れれば大スリーブでっも少ない電線をジョイントできる

リングスリーブを使ったジョイントのちょっとした小ネタと小技でした。

知っていると現場で応用させて使えるかと思います。

それではまた、ご安全に!

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